千駄ヶ谷かわせみ通信

TOPへ
 

2005年12月16日通信

 労働組合があるべきところに無い現実

 今年も残すところ僅かになってしまった。労働相談や労働争議に追われているうちに、すっかり冬になった。この冬はとても寒い。この数年来、暖冬が続いていたので、寒さが堪える。東京の気温は1月並みになっているらしい。

 労働相談件数は増えている。解雇、退職勧奨、降格・減給の相談が多いのは昨年と変わらないが、ことしはこれに加えて、「会社の辞め方」と「労働組合について」が目立った。会社の辞め方についての相談は、労働環境が劣悪であり、長時間労働に加えて残業代未払い、休暇が取れないなどの問題がある会社から、労働者が逃げ始めていることが原因でもある。相談の内容は「もう、この会社で働くのは限界!」だから、次の会社を探し、「当たり」がついたら、退職するというときに、会社側が「辞めさせない」あるいは「未払いの賃金などを払わない」甚だしくは「損害賠償」とか「経費を払え」などとデタラメなことをいうから発生する「退職問題」についてである。

 辞める本人は、次の会社を決めていたりするから(あるいは引っ越しなどの手配をしているから)、辞め際に会社から嫌がらせを受けると、結構きつくて追い詰められてしまうのだ。辞めるのは自由なのに、会社から「辞めさせない」とか「責任を取ってからやめろ」などと言われると混乱してしまうらしい。労働者としての権利意識が薄いともいえるし、世の中が会社中心(あるいは株主や投資家中心)にってしまっているのかも知れないと思う。会社はだれのものか?というテーマがフジ−ホリエモン問題や、TBS−楽天問題で取り上げられたときに、「労働者のものだ」という論はほとんどなかった。

 労働組合についての相談は二つの傾向があって、一つは企業内組合が勝手に(一般組合員の声を聞くことなく)会社と労働条件の不利益変更に同意する労働協約を結んでしまって、減給や諸手当の廃止、厳しい査定あるいは「成果主義」が導入されるという問題。不利益変更が現実になるのは労働協約を結んでから、半年後や数年後なので、気がついたときには、もうしっかりと「新たな労働条件・人事考課システム」などが機能しているという問題。完全な御用組合ならば、会社人事と一体だから、しかたがない?かもしれないが、かつてはストライキを打ったほどの組合でも、こんなことが起こっている。組合を作り・闘った世代が、組合に残っていないのである。労働組合は単に不利益変更のための道具にしかなっていない。さらに、会社が人員整理リストラで、人事・総務を切り捨てたところでは、労働組合が完全に人事・総務の肩代わりもしている。組合は組合費で運営されているから、会社としては、ただで労務を請け負って貰えるのだ。組合員は自分の金で運営している組合によって首を絞められているということになる。

 もう一つの傾向は、労働組合を作りたい! という積極的な相談、あるいは「あるはず」の労働組合を再建したいという相談。ただし、このような相談が寄せられる企業状況は、深刻な経営危機に陥っている場合が多い。もう、1年、せめて3ヶ月早く相談に来てくれれば・・・・・。と思ってしまうケースでもある。

 労働組合というより、労働運動が社会的影響力を失って久しいが、それでも、「労働問題」は山ほど存在し、いたるところで労働者は苦悩し生活不安に曝されているのだ。

 労働組合という「労働者自身の組織」の活性化が求められていると強く思うのだ。

(かわせみ)

ホームページのTOPへ

2005年10月26日通信

 なぜ、会社を辞められないのか?

 最近、会社を辞めたいが、どうしたらいいでしょうか? という内容の相談が目立って多くなってきた。 「辞めたいと言っても、辞めさせてくれない」とか「辞表を出しても受け取ってもらえない」というのだ。このような相談を寄せるのは20代から30代の若い労働者たちである。 相談を受ける側からすると、なにか特殊な業務に就いているのか?あるいは期間が定められている雇用契約で、途中で抜けると会社の業務に大きな影響をあたえるのか? と思ってしまうのだが、よくよく話を聞いてみると、そのようなものではなくて、比較的単純な事務や営業であったりする。

 相談としては、はっきりと辞める意思を伝えることや、人事責任者(場合によっては社長)に文書などで明確に伝えることをアドバイスするのであるが、そのような相談が寄せられる会社は往々にして人事管理体制がはっきりしていない。人が辞めると、上司の仕事量が増えてしまうので、単に「困る」というだけの理由で「辞めさせない」という場合が多いようである。このような会社に限って残業分賃金が支払われていなかったり、有給休暇取得を認めないなどの労基法違反が「企業の常識」としてまかり通っているものである。

 労働者にも会社を見限る権利はあるのだ。もの凄く給与が高額であったり、その会社の業務に心酔していたり(好き好きですから)、会社に残って労働条件や労働環境を変えるように奮闘するというのなら別だが、そうでないのなら、とっとと辞めてしまえばよいと思うのだが・・・。労基法が守られていないような会社や、極端に労働環境が悪い会社では、誰も働かない、ひとつの抵抗運動である。「辞められない」ということで、相談がよせられてくる会社の多くは、そんな条件なら他にいくらでも良いところがある、と思えるような会社である。だからこそ、やっと獲得した「人材」を離したくないのであろうか?

 状況は結構危機的である。ここ10年以上のリストラの大波に洗われて、人事・総務という会社の組織運営上重要な機能が弱まり、「労務」に関してはまったく機能していない会社すら見受けられる。トップダウンと、個々人の「能力」に依存する「成果主義」の蔓延は上司・役職者達を極端に自己保身的にするようだ。他方では会社を辞めることができる、という当たり前の権利意識をもてない労働者たちがいる。労働組合は無いか、機能していない。さらに、会社そのものが、いつ「買われ」てしまうか分からない(投機的株主か?投資ファンドか?)状況下に置かれている。要するに上司も部下も、おそらく社長も、将来のことが見えずに目先のことに汲々としているということなのか?

(ワタリガラス)

ホームページのTOPへ

2005年9月9日通信

厚生労働省の狙う、危険極まりない「労働契約法」

 私たちが知らないところで、労働組合も経営団体もよく分からないところで、いま、労働契約法をつくろうという動きがある。

 9月8日付の日本経済新聞(朝刊)は、一面トップで、このことを報じたが、この厚生労働省の官僚達が作ろうとしている「労働契約法」は実に問題が多い。

金を払えば解雇はOK!

 まず、はじめに思うのが、解雇が不当と判断されても「金銭保障」すれば、この解雇を行えるような法であるということがある。確かに雇用をめぐるトラブルで、労働者側が、裁判や公的な斡旋機関や労働組合での交渉の末に一定の金員を得て会社を去るケースは存在するのであるが、これが法的に認められてしまうと話は違う。

 現在は、「不当かどうか」を争い、不当ならば解雇は認められない、しかし、「こんなデタラメな会社にいても仕方がないから」と退職金の上乗せなどで会社を辞めることはある。あるいは、会社が「自分の強引さ」や「法的不備」を認めて円満な退職条件を整えることもある。しかし、これが、「金さえ払えば解雇してもよい」などとなったら事態は全く違ってくる。

 悪質な経営者は、都合良く使い捨てを続けるし、会社に批判的な社員(社内告発者や労働組合員を含む)を解雇することだってOKとなってしまう。整理解雇を口にすれば、かなり強引な人員整理も出来てしまうかもしれない。生活を奪われるのは労働者であり、経営者にはリスクはない。

 いかにも、企業善人説に立つ、労働官僚が考えることといえるが、これでは?と、まじめで「善人」の経営者からも異論の声が聞こえてきそうだ。

経営者にフリーハンド与える「労使委員会」

 もうひとつ重要な点。それは、労働組合ならぬ「労使委員会」が労働条件を企業との間で結び、これが拘束力を持つということである。この労使委員会なるものの実態は不明であるが、例えば労基法36条の協定や、就業規則改訂時にひつような「従業員代表」の選出など、企業では形だけで済ましている場合が多い。これと同じように労使委員会が持たれたら、それこそ、労働条件の中途変更(減給や、手当のカット、労働時間の変更など)まったく、企業にフリーハンドを与えるようなものである。

 来年4月から始まる「労働審判制」すらも、無意味にしてしまうかも知れない(少なくとも、当初は労働者のための「労働裁判制度」といわれていたものが、変質することは確実だ)、この労働契約法、恐ろしいほどの悪法ではないか?

 (千駄ヶ谷のスズメ)

ホームページのTOPへ

2005年5月31日通信

統計のごまかし

−いつまで続く、政府の完全失業率発表における「雇用情勢改善」報告−

 今日、マスコミ各社は一斉に、本年4月の完全失業率(総務省発表)を報じた。

 前月よりも1%改善して4.4%だそうである。厚生労働省は「雇用情勢に厳しさは残るものの改善している」と判断している(朝日新聞より)という。

 しかも、完全失業者は昨年より25万人減の310万人だそうだ。そして、雇用されている者(雇用者)は、昨年同月比で21万人も増えているという。素晴らしいではないか!では、就業者全体では? 6352万で、昨年同月比で2万人減?????

 これは、自営業者や、いままで働かなくてもよかった家族が働き始めた結果の数字ではないか?! 一家に一人が就業していても、大幅賃金ダウンや不安定雇用、非正規雇用によって生活が危ういので、みな求職活動をはじめたということではないか?

 「完全失業率」の統計の取り方についてはいろいろと問題が指摘されている(ハローワークに通っているなどの積極的な求職者以外は「失業者」とされないようで、求職活動を諦めた人は対象から除外されているなど)が、問題はそれだけではなさそうだ。

 しかも、総務省は以下のようなことまで言っているらしい。

 「転職などの自発的離職者は(中略)4ヶ月連続で非自発的離職者(リストラ・人員整理や、定年などの会社都合)を上回った。雇用情勢の改善(!)を受けて、25歳〜34歳の男性を中心に転職意欲が高まっている」(朝日新聞記事より)

 冗談ではない。企業は今、コストを削減するために、人員整理を行うとき、会社都合にしないのである。大幅な減給や、嫌がらせ配転・仕事取り上げなどを行い、「自発的離職」に追い込むのである。当然退職金は少ない、あるいは払われない。それに、「年俸制」がいつの間にか、「年契約雇用制」のように機能して、期間の定めのない雇用契約労働者にも、「君の仕事がない」「成果が上がらないから(転職や退職を)考えてくれ」「(大幅な)減給に合意して貰えないと雇えない」などと、さかんに「自発的離職」を推し進めている。これは、リストラの大波が日本を覆った1993年〜90年代末にもなかった傾向である。

 NU東京が受ける労働相談件数は昨年を倍するほどである。内容には、やはり「離職・転職」が多い、しかし、それは会社に追い詰められて、本来転職する必要がないにも関わらず、会社から追い出される形の「自発的離職」である。

 相談を寄せる労働者は言う。「なんとか退職金をもらえないだろうか?」「会社都合にしてもらえないだろうか?」「会社の他の部署で働けないだろうか」「仕事で病気になった責任は会社に問えないのか」云々・・・と。

 これらの人たちの誰が「自発的離職者」なのだろうか?

 日本政府はイラク戦争出兵や、年金問題などなどを経験する内に、すっかり嘘を恥じなくなっているようだ。

(オオウソ)

ホームページのTOPへ

2005年5月18日通信

民営化の行き着く先は

 小泉首相にとって、郵政民営化は絶対に実現しなければならないミッションであるようだが、はて?なぜ、民営化が必要なのかは不明なのである。(小泉首相にとっては、初めて選挙に出たときに地元の郵便局が対立候補を推した、という因縁があるようだが、だからといって、それが民営化の根拠になるわけはない)。

 ならば、新自由主義、市場原理主義に基づいて行うのか? 確かに親米派のKoizumiは、その流れを認識しているだろう。しかし、日本はグローバル経済市場を(軍事力を背景にして)支配してるUSAとは全く違う。日本における市場原理主義の導入は、日本がグローバル資本の草刈り場になるということである。

 ならば、郵政事業サービスの向上か? 一つの郵便局をいくつもに分割し(しかし窓口は一つ)、その分割化された各々の会社(事業)に新たな利権が生じて、結局は問題が複雑化して金がどこかに消えていくことになるのではないか?そして、不採算部門切り捨て、ということで、サービスは低下するのではないか?

 数百兆円の巨額郵貯・保険資金はどうなる? これは民営化されるのだから、私企業の物になる。政府が管理するというが、それならば民営化の必要はない。どうも、政府は自由に資金を使えるようにしたいらしいが・・・。

 いえることは、郵政民営化の合理的理由が無さそうだということである。USAやUKでは新自由主義で民営化がなされている。なにしろ軍隊まで民営化である。イラクへの侵攻も民営化の成果である。

 医療も福祉も住民サービスも民営化! そのうち自衛隊も警察も消防も民営化! 

 そうそう、民営化の優等生であるJRは、「成果主義」の積極的導入で、監視労働と労基法無視の会社・職場環境を作り上げ、大惨事を引き起こした。

 民営化反対である。

(トンビ)

2005年4月12日通信

日本的雇用形態への回帰

 日本で生活する人(20歳以上)の68%が年功序列制を支持、78%が終身雇用制を支持しているというアンケート結果がまとめられた。

 いわゆる日本的雇用形態への回帰志向である。 調査を行ったのは独立行政法人労働政策研究・研修機構で、全国の2700人余に対して訪問面接調査を行なったというから、まずは信頼して良い数字だと思う。 

 8割を超える企業が「成果主義」を導入している半面、導入した企業の多くが「成果主義には問題がある」としている今日、この調査結果は興味深い。実はバブル経済崩壊以降政府・財界が一体となって推進めてきた感がある「日本型雇用システムからの脱却」(年功序列、終身雇用からの脱却と実力主義・成果主義の導入)は、日本には受け入れられていないということなのではないか? 

 日本型雇用システムの「改革」は、いままで「労働者が望むから」との声さえあったが、実は政府・財界の一方的思惑だけで導入されてきたということもわかる。 金満日本を演出して、最後には破綻したバブル経済下、一部の「労働者」には働けば働くほど、実力を出せば実力を出すほど豊かになり成功する、といった「夢」はあった。しかし、バブル経済崩壊以降、その夢は破れ、代わりにリストラの大波が日本を洗い尽くした。

 これに追い討ちをかけるように、1995年に日経連(当時)は打ち出し「新時代の日本的経営」(破綻しつつある日本経済を前にして、労働力の流動化と、経営者にとって都合の良い時に労働力を好きなだけ採れる「雇用ポートフォリオ」の導入)、「ポストリストラ時代」における賃金抑制と労働力の流動化を加速した。そして極め付けは、年俸制賃金導入とセットになった「成果主義」の導入である。

「成果主義」の破綻

  そして、「成果主義」は成果を出せずに、ただ人件費抑制と雇用契約の不利益変更だけに威力を発揮している。 労働者・労働者家族は長時間労働と「成果主義」のストレスによってクタクタ、ボロボロだ。企業・職場における人間関係は悪化し、日本人が誇りにしていた「和」は無くなった。そうこうしているうちに、バブル経済が生んだ不良再建を抱えた企業は「整理」され、外資や実態不明の「勝ち組み」企業に与えられた。そして基幹大企業は税金を投入され生命を繋いだ。

 こんな状態を是とする者はそうはいない。 いくら鈍感で、労働組合を持たない日本の労働者でも、もう気づきはじめているのだ。バブル経済以降に、財界や政府御用学者から発せられた「美辞麗句」は虚妄だったと。

(トキ)

ホームページTOPへ このコーナのはじめへ  労働組合とは NU東京とは

2005年3月3日通信

労働相談から見る、雇用不安

 2月24日から26日までの3日間行った「働く困りごと!労働相談全国ホットライン」には、東京、名古屋、京都、大阪の各会場合計で247件(簡易集計値)の相談が寄せられた。東京会場は、3日間で89件(簡易集計値)だった。

 相談内容は、多い順に、労働条件に関する相談(27件)、賃金未払いに関する相談が(23件)、解雇に関するもの12件、退職勧奨は8件となった。

 ここ数年間の推移を見ると、「退職勧奨」と「嫌がらせ」に関する相談が徐々に減ってきている。その代わり、解雇と未払いあるいは労働条件(雇用契約内容変更や契約内容が守られない)についての相談が増えている。賃金未払いは残業代についてが最も多い(23件中21件であった)。

 なぜ?退職勧奨は減ったのか。また、なぜ?職場いじめに関する相談件数が少なくなったのか?答えは簡単である。上司からの嫌がらせを伴う退職勧奨(退職強要といえる)をする余裕が、企業になくなってきているのだ。嫌がらせをせず、いきなり解雇である。あるいは、雇用時に有期雇用としておいて、雇い止めである。それに、「嫌がらせ担当」の上司などは、とっくに成果主義によって放り出されているのかもしれない。

 もう一つの理由は、相談を寄せる労働者にパート、短期契約、嘱託、派遣の人(いわゆる「非正規労働者」が多くなったことがある。有無を言わせない「雇い止め」が横行している。そして、経営者と労働者の力関係が圧倒的に経営者側に傾いていて、雇用を維持するためには(首を切られないためには)多少のただ働きもいとわないという職場環境が生じているのだ。

 一方、昔ながらに、「嫌がらせ」と「退職強要」が続いているのは、公的機関や公益法人である。とくに公益法人は、これから全面的な整理・再編成に入るので、かつての企業リストラ並みの人員削減が行われる。そして、その手法もかつての「リストラ」並みとなるのであろうか?

 では、残った正社員様たちはどうなっているのか?

 人員削減(多くを非正規社員に置き換えている)と成果主義(マイナス評価のための成果主義)によって、働き過ぎて健康を害しているのではないか?しかし、体調を崩して(精神的にも)1週間でも休もうものならば、「戦力」から外されかねない。

 いま、日本の労働者は10年前よりはるかにゆとりが無くなった労働環境の中で、雇用契約に関する不安と、自分の健康に関する不安を抱えながら働き続けている。

(レンジャク)

2005年1月20日通信

コンプライアンスって言うけれど

 法令遵守、コンプライアンスって、盛んに言われはじめている。各企業とも、コンプライアンスのための社内規定を作ったり、コンプライアンスのための企業システムを構築している。それをもって「企業付加価値を上げる」などと語る御仁すら出現しそうだ。

 おかしなことだ。法令遵守は当たり前である。しかし、法令遵守に関して、それを「コンプライアンス」とカタカナにして、さらに企業内システム化すると、「法令遵守」も「商品」化されるのであろうか?

 しかし、こんな「コンプライアンス」企業で、残業賃金未払いや、有給休暇取得制限、労働契約内容無視などが行われていないかといえば、そうではない実態がある。労働条件や労働環境に関する法令は「商品」化しにくいからか?

 次のような心配もある。

 コンプライアンス委員会なりコンプライアンス室などの企業システムが、「内部告発」の防止を目的にしているような場合である。企業に不利な法令違反問題や、企業内倫理の問題を、まずは企業内で潰しておくという発想があるのではないだろうか? このようなシステムならば企業利益?に適っているかもしれないが、働いている者としては労働者を「縛る」システム以外のなにものでもない。ただでさえ、社員の個別情報を企業側に握られ、労働者からは企業の内部情報を得られない状態にある上に、その限られた情報(法令違反についての)すら、企業システムを通じてでないと公表できないようになったら・・・。考えるだけでも恐ろしいことだ。

(トンビ)

          かわせみ通信2004年分へ かわせみ通信2003年分へ     かわせみ通信2002年分へ