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<情勢報告−私たちが働く世界の今(大会で承認)> 1.労働者の現在 1)産業構造の変化 日本の就業者数は現在約6497万人(2016年9月の総務省統計を使います)。そのうち雇用されているのは5721万人、うち“正規”の従業員は3396万人、2023万人:約37%が“非正規”労働者(昨年同月に比べて37万人増)です。 産業別では、製造業は全体の18%程度に落ち込む一方、45%近くが小売・流通・サービス業で働き、その他に医療・福祉(約14%)、建設(約9%)、運輸・郵便(約6%)、情報・通信(約4%)、農林業(約4%)となっています(以上民間)。公務員は約350万(総労働人口の約6%)です。 サービス・小売業が日本の主要就労業種になり、製造現場は世界各地の“安くて質の高い”労働力を求めて常に移動しています。 日本国内は人口が減少し、基本的に労働力不足で、現業や福祉職場あるいは農林漁業において特に深刻化しています。政府は、このような状況において外国人労働者を「特区」において雇用し、「技能実習」の名で労働力の確保をはかっています。 年金制度の破綻とも相俟っての65歳までの雇用延長(高年法)が義務づけられていますが、基本である労働者条件と労働環境の改善は遅々として進まず、ブラック企業問題や過労死・過重労働問題は後を絶ちません。 非正規労働者の増加と過重労働の蔓延という状況下、日本の労働者の賃金は下がり続けています。 2)労働組合の現状 労働組合の加入率(組織率)は全体の17%程度で、多くは大企業の企業別労働組合と公務職場の労働組合です。中小零細企業の労働組合組織率はわずか1%程度といわれ、NU東京の組合員の多くはこの1%の労働者です。 大企業の企業内組合と公務職場に日本の労働組合が集中しているために、労働組合運動の社会的波及力は強くありません。建前上は日本国憲法、労働組合法、労働関係調整法で労働組合活動が保証されていて、日本の労働組合は中小・零細企業においても力を発揮することができるはずですが、実態は労働組合活動の社会的な規定力が弱いために、中小零細企業の労働者が労働組合を結成したり、合同労組(地域や職種などによって組織される個人加盟労働組合=「ユニオン」)に加入するのは、労働者が切羽詰まってからということになりがちです。ユニオンは、個々の労働者の問題では経営側と緊張関係がある中で交渉し、社会的には労働現場の新しい問題に直面することになります。「管理職ユニオン」「パートユニオン」「派遣ユニオン」など、パート労働問題にはじまり、派遣労働、過重労働、名ばかり管理職、外国籍労働者問題などを取り上げて、その時々の労使関係の問題や矛盾をはっきりと提示して社会的に問題提起してきたのは、他ならぬ少数派労働運動である「ユニオン」の運動です。 2.世界の動き(格差拡大と超資本主義の世界) 今年1月、貧困撲滅に取り組む国際NGO「オックスファム」は「世界で最も裕福な62人が保有する資産は、世界の人口のうち経済的に恵まれない下から半分にあたる約36億人が保有する資産とほぼ同じ」との報告書を発表しました。たった62人の資産が世界の半分の人々(36億/72億)の資産と同じというほど、私たちが暮らす世界は信じられないほどの格差社会となっているのです。 この格差は最大の先進国:USAにおいても同様で、上位1%の人が持つ資産が全体の40%、下位50%の資産は全体の2.5%という状況です。 一方、開発途上国や「中進国」では、数年前まで世界経済を牽引するとされたBRICS諸国でも、中国、インド、ブラジルなどでは“成長”によって生じた著しい社会的格差の問題が深刻化しています。この著しい格差を生んでいるのは、国も時間も空間も超えて活動するグローバル資本です。それは、商品取引や金融取引のみならず、災害や戦争、そして私たちの生活空間や大自然を市場化して富を産み出し続け、ごく一部の富裕層だけがその恵を享受しています。このような資本主義の姿を「金融」資本主義とか「超」資本主義ととらえ、「自由」や「民主主義」を標榜していた旧来の資本主義とは別物とする考え方もあります。 このような格差と社会的矛盾の拡大という状況の中で、USAのトランプ氏(次期大統領)、日本の石原慎太郎元都知事や「日本会議」、ヨーロッパ諸国で反移民を主張する国家主義勢力のようなポピュリズム(大衆迎合主義)と自民族(自国家)の優位性を非論理的・反知性的に強調する「愛国主義」「国家主義」が台頭し、特に、その国に古くからの居住する貧困層国民に影響力を拡げています。 他方、限りない経済成長を求める資本主義が「終わり」になったとして、新しい経済の姿を追求する議論が様々な分野で起こると共に「もう一つのあり方」(オルタナティブ)を求める社会的運動も拡がってきています。 3.日本の状態 1)民主党政権から安倍政権へ 市場原理政策でしかなかった民主党政権の行き詰まりを受けて誕生した第二次安部政権は、「日本を取り戻す」「世界で最も企業活動がしやすい国」を掲げるるとともに、東アジアの緊張関係(各国における「国家主義」「愛国主義」の台頭)をテコとして、軍拡さらには憲法改定(戦争が出来る国へ)を図りました。この中で、沖縄では恒久的な米軍基地政策が採られました。 安倍政権の下で、国内に様々な差別が生じました。在日韓国・朝鮮人、中国人、そして日本の被差別部落に対するヘイトデモ、ヘイトスピーチが頻発したのも安倍政権の特徴といえます。この動きは、直近には大阪府から沖縄に派遣された警察官による沖縄の人々に対する差別発言や大阪府知事の差別的発言擁護、最も責任を持つべき沖縄担当大臣の無責任発言に至っています。 2)アベノミクスの現状 日本においても富の偏在と社会的格差は広がり、国債の大量発行によって国の借金は1000兆円を超えています(日本のGDPの2倍)。日本国民1人あたり800万円の負債があるということになります。一方大企業の内部留保金は400兆円にもなるといわれています。 医療、福祉、年金・社会保障システムの崩壊は、小泉政権時代の市場原理主義=新自由主義政策(賃金を引き下げ非正規雇用を増やして、大企業のみ豊かになった「いざなみ超え景気」を実現)で進行し、民主党政権を挟んでさらに生活保護世帯の増加、出生率の低下などの深刻な国家的問題を生んでいます。 民主党政権の後に成立した第二次安倍政権は「アベノミクス」を掲げました。しかし、当初の「三本の矢」、つまり大胆な金融政策(異次元緩和、2%インフレなど)、財政戦略(国土強靱化=公共投資、建設国債の買い入れ)、成長戦略は、消費増税の影響もあり失敗しました。昨年末に新たに「新三本の矢」(希望を生み出す強い経済、夢を紡ぐ子育て支援、安心につながる社会保障)が「一億総活躍社会」を目指して打ち出されました。 今年8月には厚労省から20年後をイメージした「働き方の未来2035」が出されました。その中では「今後の少子高齢化社会において、(日本は)AI、VR技術などの第4次産業革命を行い、労働者個々人は自由に仕事の契約を行うようになる」との未来像が描かれています。要は完全な、そして自由な「労働力市場」の形成ということのようですが、労働者は限りなく個人事業主化して(非正規労働者ですらない)、大資本に対置されるということです。アベノミクスでは、大変な未来が約束されています。 私たちはこのような世界にあって、働く者の権利を奪われないように、より多く豊かなものを獲得するよう労働組合の旗の下(憲法28条や労組法を武器に団結して闘ってきた歴史と、現在も闘っている仲間の存在)に集い、組合活動を展開してきたのです。 <活動経過> ※大会で行われた、会議・各職場活動・争議・裁判等についての報告は略します※ 2016年度イベント・抗議行動・対外共闘他 2015年 11月12日 JAL不当解雇 パレード&社前集会 11月17日 雇用共同アクション学習会 11月29日 辺野古新基地建設反対日比谷野音集会・デモ 12月14日 日本労働弁護団『解雇規制』学習会 12月10日 労働者法律センター最高裁判例学習会 12月11日 JAL国土交通省前行動 中小労組政策ネットワーク総会 12月13日 NU東京土曜相談 12月18日 オールメディエンスユニオン結成大会 12月20日 DHCスラップ訴訟高裁傍聴/報告学習会 2016年 1月16日 NU東京おしるこパーティー(ぷち旗開き) 新加入者説明会 1月29日 雇用共同アクション集会 2月10日 雇用共同アクション国会前行動 2月13日 NU東京合同解決報告会 2月19日 東京総行動・NU東京独自行動 2月20日 東京総行動+インガソール・ランド申入れ 2月21日 辺野古新基地建設反対国会包囲行動 2月23日 NIJサイレントスタンディング 2月24日 JAL支援共闘会議総会 2月25日 東部けんり春闘集会・デモ 2月27日 日本労働弁護団労働法講座 2月29日 JAL定例社前行動 3月6日 March in March 3月10日 NIJサイレントスタンディング JAL本社前座り込み 3月17日 NIJサイレントスタンディング 3月23日 雇用共同アクション国会前行動 3月25日 全統一井上眼科争議解決報告会 3月27日 NU東京 お花見 4月6日 春闘中央行動・決起集会・デモ 4月27日 NIJサイレントスタンディング 5月1日 メーデー集会・デモ 5月13日 JAL本社前抗議行動 5月14日 日本労働弁護団 労働法制改悪反対野音集会・デモ 5月18日 NU東京統一行動 5月25日 雇用共同アクション 水町教授レクチャー(同一労働同一賃金) 6月17日 東京総行動+N東京独自行動 7月9日 NU東京学習会(障碍者と働く・障碍を持って働く/講師:伊藤暁子さん) 7月14日 JAL本社前抗議行動 8月20日 執行部来期方針会議 8月25日 NIJサイレントスタンディング 9月3日 NU東京合同解決報告会 9月27日 雇用共同アクション集会(講師:東海林さん) 9月30日 東京総行動+NU独自行動 10月12日 NU東京バーベキュー(都内) 10月31日 NIJイベント時サイレントスタンディング <第19期・2016年度方針の総括(大会で承認)> 前期私たちは、団結と創意工夫で闘い、成果を獲得する組合活動を!という方針を掲げて活動を展開してきました。 個別・具体的な取り組みについて、以下のように振り返ります。 (以下略) <2017年度活動方針(大会で承認)> 20期(2017年度)はもう一度、 ☆団結と創意工夫で闘い、成果を獲得する組合活動を! を方針として、前期より深く広く、具体的に取り組みたいと思います。併せて、 ☆団結権にこだわって活動しよう・闘おう! を、2つめの柱にしたいと思います。 組合の方針は定期大会で決定されます。定期大会はセレモニーではありません。何故大会が大切なのか? 毎年活動報告を検証し、新しい年度の方針について意見を交わし、財政に関する認識を共有する場が大会です。 また、大会ではストライキ(同盟罷業)権を、代議員の投票によって確立します。NU東京では、自分の職場でストなんかやったことが無いという組合員が大半ですが、ストライキで闘うしか方法が無い仲間のために、法律で定められた手続きが必要です。もちろん、今期ストが必要になるかも知れない貴方のためにも! より深く、さらに実践的に 19期(2016年度)を振り返ると、活動ミーティングは定期開催され、組合員相互の自主・自発的な打合せ等もできるようになりました。春闘に取り組む職場・組合員も増えましたし、協約も事ある毎に締結し、職場組合も結成されました。 でも、なんとなく“やり残し感”があるような気が…。 労働者の権利とは、団結とは何か? もっと深いところでの理解と納得を基にした、さらに実践的な取り組みができるのではないか…。国内外の社会問題にも、もっと目を向けた幅広い活動も可能なのではないか? 労働法制の改悪が恐ろしいスピードで迫る中、NU東京の苦手とする?政治的な活動にも、もっと関わる必要があるかも知れません。 NU東京も再来年には結成20周年を迎えます。だんだんと在職者組合員が増えてきて、春闘も継続的に取り組まれるようになってきました。少しずつではありますが、組織としての着実な成長と言えるでしょう。 ところが最近立て続けに、複数の職場で管理職による不当労働行為発言がありました。「組合を辞めたら賃上げをしてやる」、「組合がうるさいから、重要な仕事を任せられない」。これらは明確な支配介入(労組法7条3項)にあたります。 団体交渉も持たれている、労使関係の比較的安定した職場でこのようなことが発生したのは、非常に残念です。 私たちNU東京のメンバーは、ごく一部の例外を除いて、職場ではたった1人だけの労働組合員として働いています。「組合は“団結”が大事だ」と聞かされても、いったい誰と団結するの?と、ピンと来ないかも知れません。上司の不当労働行為発言も、日常的な嫌味や冗談の範囲だとしてスルーしてしまったり…。 でも、不当労働行為はれっきとした労組法違反=明文化された法を破る不法行為なのです。 世の中のあらゆる事が法律に規定されているわけではありません。そんなことをしたら日常生活は窮屈なものになってしまいます。明文化されているのは、それだけ重要だという証です。 会社側は、「そんなつもりで言ったのではない」とか、ニュアンスだとか誤解だとか言い訳しますが、そのような発言がなされた事実が、まさに問題であり不法なのです。つもりも無いのに管理職がそんなことを言う、また、言って良いことと悪いことの区別がつかないのも問題です。 “団結権”のタテ 不当労働行為は何故違法なのか? それは、不当労働行為(労組法7条1項:不利益取扱い・2項:団交拒否/不誠実団交・3項:支配介入)が、働く者の権利、職場の人権を蔑ろにすることだからです。 働く者の権利とは何でしょうか? 正当な賃金・報酬を得る権利、暴力的な支配を受けず安全に働ける権利、休息・睡眠時間を確保し、家庭や個人生活を営む権利、性別・年齢や国籍などによって差別的な労働条件を押し付けられない権利、使用者の一方的な都合で解雇されたり労働条件を変更されたりしない権利…などです。 これらの権利を獲得するために、私たちの先輩は百年以上にわたって闘ってきました。文字通り血を流し、あるいは命を落とし投獄されたりしながら、先陣たちが獲得してきた権利です。ぼーっと口を開けていたら空から降ってきた飴玉ではありません。努力して次に受け渡していく権利です。 その中での、独りで闘うよりは仲間がいたほうが強い、1人はみんなのために、みんなは1人のために持てる力を分かち合ったほうが良いという事実と経験こそが、“団結”を生み出したのです。これが、団結権のタテ=歴史です。不当労働行為はそれを侵害するものであるゆえに違法なのです。 “団結権”のヨコ では、ヨコは何でしょうか? 職場に組合員が自分1人だけというNU東京メンバーには想像し難いかも知れませんが、たった1人しかいない自分にも労組法が適用されている背景にいる、大勢の会ったことも無い名前も知らないような、NU東京に所属する仲間以外の、権利を守るために日々闘っている労働組合と組合員の存在です。 周りに目を向ければ、不当解雇と闘うJALの争議団、非正規職員に定年や労働条件の不平等があるという理不尽と闘う郵政職場や東部労組メトロコマースの仲間、定年→再雇用の労働条件切り下げと闘う全日建の長澤運輸の仲間…。私たちNU東京にも会社と争う仲間がいます。 闘う仲間たちが拠り所とする労組法と団結権を、クビになっていないから、波風立てたくないからと、安全圏にいる者が軽視し、会社のやりたい放題を許したらどうでしょう? 会社(使用者)側は、「労働組合なんて所詮その程度のもの、ちょっと脅かせば言うなりになる」と、ナメてかかります。闘う仲間の足を引っ張ることになり、やがて自分の首も締めます。権利の上に眠る者になってはいけません。 組合員1人の職場では、ともすれば自分がいじめられないように、自分の雇用・労働条件が維持・向上するようにという要求に終始しがちです。職場に組合員が複数いても、それぞれ自分の要求しか眼中に無く、単に個人加盟の足し算で終わっているということはありませんか? もう1段、私たちは労働組合員としてステップアップしませんか? 職場で要求を獲得するために私たちが活用する団結権の歴史的経緯、そして全国・全世界でつながる仲間の拠り所となっている団結権とは何か? 今大会を機に、より意識して活動に取り組み、結成20周年には、タテにもヨコにも成長したNU東京でありたいものです。 日常的に“団結(いつ、誰と)”を意識し、職場で仲間を増やそう 「今すぐ私の利益につながらなくても、必要とする仲間のために、各自が可能な知恵や体力・財力を提供する」ことが、団結のあり方の1つです。芥川龍之介の『蜘蛛の糸』みたいに、誰かを蹴落としても自分だけは助かろうというのは、企業側・経営側のマインドであって、団結とは正反対。 またNU東京には、企業内組合のように似たような立場や環境の者同士ではなく、業種・職種・雇用形態も多様な仲間がいます。他の人とは同じように同じくらい頑張れないという仲間とも団結して活動するにはどうしたら良いか? ぜひみんなで、大会でも、大会後も日常的におおいに討論しましょう。 組合の仲間で、団結についての意識が高まれば、職場にいる組合員ではない仲間の権利についても目が向き、放置することはできなくなります。 活動ミーティング等を活用して、ビラ撒きや職場活動のノウハウ・テクニックを共有して、自分の職場でも活動を豊富にしていきましょう。独自行動も、さらに回数を増やしていきたいと思います。お互いに有休を調整して取り組みましょう。 裁判・労働委員会闘争に勝利しよう、戦う仲間を支えよう! 現在、私たちの仲間の裁判は4件(+準備中のものが1〜2件)労働委員会への救済申立も複数が秒読みです。裁判を闘う仲間を全力で支援すると共に、弁護士は裁判所頼みの解決ではなく、労働組合の団結で勝利を目指しましょう。 裁判の原告になっている組合員は、裁判を通して得た情報や知識を、他の組合員と共有しましょう。会社から出てくる書面には、これでもか!?というほど誹謗中傷が書かれていることもありますが、「ひどいことを言われた」という被害者意識ではなく、自らを点検し成長するチャンスとして活かしましょう。 なお常々言っていることですが、裁判をしている人が大変だからと、他の組合員が遠慮したりするようなことはあってはなりません。団交も行動も、必要な場合は裁判に関係無くやります。 相談窓口を充実させよう 専従1人体制に相応しい相談受付を工夫します。メールでの(一次)受付や、端末を使用しての事務所外での対応も、専従の過重労働にならないよう配慮しながら行ないたいと思います。 相談員のトレーニングも再開します。 学習の機会を増やし、専門家との連携を強めよう 新加入者説明会の開催を定例化する等、初期教育を強化して、早い段階で労働組合と団結について理解を深め、長期安定した組合活動に結び付けるようにします。 活動ミーティングでもタイムリーなテーマについて学習する機会を持ちたいと思いますし、ここ数年夏に開催する専門家を迎えての学習会をより充実させたいと思います。合宿の再開も! 国内外を問わず対外共闘に積極的に取り組もう ドリルで穴を開ける労働法制の改悪が迫っています。これまでも参加している『雇用共同アクション』の活動に、引き続き取り組み、NU東京ができる分野を積極的に担っていきたいと思います。 JALの不当解雇撤回闘争をはじめとする友好労組・団体の争議支援にも注力し、韓国サンケン電気労組ほか、海外の闘いにも連帯しましょう。 “親”である管理職ユニオンの高齢化に対応した共闘のあり方も検討課題です。オブザーバー参加している中小労組政策ネットワークについても同様です。 社会的課題に取り組もう、政治的課題にも! USAの大統領に政治経験の無いトランプ氏が就任することになり、世界情勢の大変動が予想されます。TPPの先行きは不透明ですが、安倍政権の舵取りでは迷走必至。 特定の支持政党を持たないNU東京ですが、労働法制改悪反対だけでなく、その根底にある改憲や原子力政策、在日米軍基地や海外派兵について、差別・ヘイトについて、学習し、活動にも加わりましょう。 活動の基盤となる財政を強化・健全化しよう やりたいこと、取り組みたい活動を展開するには、何より財政の健全化が無ければなりません。大口の解決カンパや支援金に頼らない財政=組合員が自覚を持って安定的に支える財政を強固にしていきましょう。 組合活動は、雲や霞を食べてやっているわけではありません。また、どこかからお金が降ってくることもありません。組合員1人ひとりからの組合費とカンパの使い道と優先順位について、あなた任せにしていては、組織の存続すら覚束無いのです。会社・使用者に対して権利を主張するために、その裏付けとなる組合の運営に責任を持つのは、組合員の義務でもあります。 経済状況の厳しい中、非正規・ワーキングプア層への配慮が必要ですが、各自がちょっとだけ無理をして(背伸びして)組合財政を支えるために、夏冬のカンパへの参加と毎月カンパへの参加を促進したいと思います。 2018年の結成20周年に向けた活動を準備しよう 結成20周年の節目の年を祝う楽しい企画も、今大会を期して検討を始めたいと思います。アイデアを出し合いましょう。 事務所や備品のメンテナンス、次世代への展開・展望と、やるべきことのたくさんあります。執行委員や一部の組合員だけでなく、みんなで組織の継続と発展のための取組みに参加しましょう。 <年間ストライキ権確立の提案(無記名投票)> 第22回定期大会において、以下のとおりストライキ権確立のための大会代議員による直接無記名投票が行われ、投票の結果、大会代議員全員の賛成で、ストライキ権が確立されました。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 労働組合ネットワークユニオン東京(NU東京)が本定期大会から次期定期大会までの1年間にわたって行使すべきストライキ(同盟罷業)権を、本大会代議員の直接無記名投票における過半数の賛成で確立することを提案します。 このストライキ権の行使については、第20期(2017年度)執行委員会の決定に従うこととします。 このストライキ権は、下記の目的を実現するために行使されるものです。 記 1 NU東京が組合員の経済的要求と労働環境改善要求を実現するために、必要あるストライキ(同盟罷業)を行なう場合 2 NU東京の構成員たる組合員の権利を守るため、当該組合員のストライキ(同盟罷業)を必要とした場合 3 NU東京の正当な活動に対して使用者による不当労働行為が行なわれ、これへの防衛のために、必要あるストライキ(同盟罷業)を行なう場合 |
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以上 | |
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